akirahs2006-01-23

  • [Project T]解析スクリプトをちょっと手直し、のつもりがいろいろ気になるところがでてきて、結局ほとんど最初からやり直し。まあアルゴリズムを改良したおかげでかかる時間はずいぶん減ったのだが。さいわい結果は綺麗である。
  • 昨日の日曜日は例によってセンター試験の監督。毎年のことだが気疲れした。まあリスニングでトラブル続出の英語の監督に当たらなかったのは幸運だったかもしれない。リスニングが廃止になるか大学をクビになるかしない限りいつかは当たることになるだろうが、それまでに今回の経験を生かして対策をしておいて欲しいものである。トップが「不具合ゼロと思っていた」とか発言しちゃうようじゃ、先が思いやられるけれども。だいたいこれほど大きなことをやるなら、ぶっつけ本番じゃなくて、最初の年は試行テストとして、英語受験者には受けてもらうが点数には加算しないとか、するべきじゃないかと思う。
  • そもそもの話をすると、やはり全国一斉に公平な条件で行なう、というセンター試験にはかなり無理があるのであり、実施する側の負担も莫大だし、受験生も様々な不満を抱くことになる。大雪の心配があり、インフルエンザが流行する季節にやるというのも不合理だ。
  • 僕が以前から考えている(超空想的)入試改革案は、まずセンター試験は廃止し、大学受験資格試験にする。各大学・学部はそれぞれ「英語で何点以上、数学Iで何点以上……」などと指定して、それをクリアした者に受験資格を与える。試験の実施はすべて認可をうけた民間業者に任せ、年に数回実施する。もちろん何度でも何科目でも自由に受験できる。受験年齢も問わないが、有効期間は3年程度とする。大学は10月入学とし、受験生には高校卒業後3-4ヶ月の猶予を与え、進路についてよく考えてもらう。(高校も3年生の3月までちゃんと授業ができる。)入試は各大学が自由な日程・方式で6月から8月頃に行なう。基礎的な学力は大学受験資格試験でクリアされているはずだから、プラスαを問う試験を各大学が工夫して行なうことができる。10月入学には、いまの学生たちの「就職活動が大変でなかなか大学に出て来られません」状態の改善になるというメリットも期待できる。僕が文部科学大臣になったらぜひ実現したいと思う(笑)。
  • 毎年、現代文の問題だけは何が出たかチェックしてしまうのだが、今年は評論は別役実(!)で、小説は松村栄子の『僕はかぐや姫』。松村栄子は『至高聖所』しか読んだことがないはずだが、問題文を読んで、あれ、この話どこかで読んだような気がする、しかもごく最近……、と思ったら、demiさんの「非モテの文化誌」だった。第32回 ボク女のヒ・ミ・ツ??松村栄子『僕はかぐや姫』の巻。むう。しかしこの問題、受験生の中には胸がイタタタ……、となって仕方がなかった子が結構いるんじゃないでしょうか。なにかの嫌がらせでしょうか。こんなの読まされたら、試験がえりだというのに明日も試験だというのに、速攻本屋に飛び込んで「『僕はかぐや姫』って本ありますか?」とか訊いてしまったりしかねません。少なくとも僕ならしてます。まあ幸か不幸か品切れらしいんだけど。
  • むかし僕が受けた頃の共通一次では黒井千次の『春の道標』が出題されたことがあった。あれも相当にあの年頃の若者にはグッとくるシロモノだった。これは幸い文庫が出ていたので読むことができたのだが、『僕はかぐや姫』、気になって勉強が手につかない受験生がきっと何千人かいるのではないかと推定する。復刊してくれないかな。