• クローゼ! バラック! フリンクス! そして、レーマン(神)!
  • まさに死闘となったドイツ対アルゼンチン戦。打ち合いになるかなと思っていたのだがまったく逆の展開で、前半はどちらも相手の攻撃の芽をつんでいく緊迫したゲームで0-0のまま折り返す。ポゼションは圧倒的にアルゼンチン。しかしその攻撃をしのぎきった。DF陣に加えてフリンクスバラックの守備での奮闘が光った。闘争心を秘めつつクールに走り続けるフリンクス、かっこ良かった!
  • アルゼンチンはなかなか決定的なチャンスを作れずにいたが、後半、セットプレーから1点を先取。この辺はさすがである。もっとも今のドイツなら無得点で試合を終えるということはまずないだろう、という確信のようなものがあったので、それほど焦ることなく観戦していたのだった。きっと追いついてくれるだろうと信じながら。
  • 1点を追うドイツはオドンコルとボロウスキを投入。この采配が功を奏する。ドイツが追いついたのは後半のこり10分、バラックのクロスをボロウスキが合わせて最後はクローゼのヘッド! 絶好調のクローゼがドイツの危機を救った。
  • ドイツはクローゼにかえてノイビルを入れ試合を決めにいくが、決められず。結局同点のまま延長に入る。守備に攻撃に走り続けていたバラックの身体はもう限界に達していたが、ほとんど気力だけで走っていた。すばらしい闘争心!
  • 延長でもどちらもゴールを奪えず、試合はPK戦へ。レーマンを勇気づけるようになにかを語りかけるオリー・カーンの姿が画面に映る。いまのドイツチームが手に入れた精神の高さが象徴されているような場面だった。PKは博打のようなものだという。けれど、このドイツチームが、このベルリン・オリンピアシュタディオンで、PKで負けるなどということがあり得るだろうか? あり得ない!  そう思いながら、しかし心臓はどきどきして、手には汗を握っていた。
  • ドイツが蹴るときは「入れろ入れろ」と祈り、アルゼンチンが蹴るときは「レーマン、止めろ」と叫びながら観ていた。ノイビルとクルスが互いに1本づつ決めた後、ドイツの2番手にでてきたのはバラック! 走れなくなって倒れ込むほど、限界まで走っていたキャプテンが、ゴール前に立ち、気合いのこもったシュートをゴールに打ち込んだ。
  • その気迫に応えるように、アルゼンチンの二人目アジャラのキックをレーマンが左に飛んでがっちりとキャッチ! 3本目はポドルスキとロドリゲスがともに決めて、この時点で3-2。ドイツの4人目ボロウスキもきっちりと決めて、4-2。ここでレーマンが止めればドイツの勝利。スタジアムはものすごい雰囲気。プレッシャーがアルゼンチン4人目のキッカー、カンビアッソの上にのしかかる。
  • そしてそして、カンビアッソのPKを、レーマンがまたもや神懸かり的な読みと反応ではじき返した!!!
  • すばらしい劇的なゲームだった。いやもう、からだが震えるほど、興奮した。これを観る事ができただけでも、ドイツ代表を観てきた甲斐があったというものです。こうなったらもう優勝するしかないよ、ドイツ!